絵画展「Vermeer and the Masters of Genre Painting」
(Photo: National Gallery of Ireland)
オリンピアシアターで「Once」を観劇する前、
ナショナルギャラリーの「フェルメール展」にも行ってきました。
休日家でだらだらしてばかりの私にしては、すごく珍しい。
誘ってくれた友達に感謝です!
フェルメールって?
"ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer 1632年10月31日? - 1675年12月15日?)は、オランダの画家で、バロック期を代表する画家の1人である。映像のような写実的な手法と綿密な空間構成そして光による巧みな質感表現を特徴とする。"
(Wikipediaより)
上の「The Procuress(取り持ち女)/1656年」、1番左に描かれてる男性は、
フェルメール自身って説があるみたいですね。
全盛期のフェルメールは、家業のパブ兼宿屋の経営で収入を得たり、
醸造業者で投資家でもあるファン・ライフェンからの支援、
妻カタリーナの実家がめっちゃ裕福やったおかげで、
11人の子供(!!)を養えたし、
油彩に高価なウルトラマリンを使いまくることができたそうです。
ウルトラマリンの原料のラピスラズリは、当時純金なみに高かったとか!
ただ、後にイギリスとの戦争の影響で経済は低迷、
義母は裕福ではなくなり、更にパトロンのファン・ライフェンが死去、
流行の移り変わりで絵画が売れず、多大な負債抱えることに。
不遇の時代のなか、1675年に42歳または43歳で亡くなります。
作品数が少なく、ほとんど個人コレクションで、広く公開されてなかったため、
生前に高評価を得ていたにも関わらず、
18世紀、フェルメール死後に、作品はどんどん忘れられていきます。
芸術アカデミーの影響で、彼の画風や主題が軽視されたのも、その原因のひとつ。
19世紀になると、非日常的な絵画から、日常生活・写実的な絵画のブーム到来。
おかげで、フェルメール作品は、再び脚光を浴びることができたそうです。
この辺りの作品が、特に有名ですよね。
「Girl with a Pearl Earring(真珠の耳飾りの少女・青いターバンの少女)/1665年?」
「The Milkmaid(牛乳を注ぐ女)/ 1657年-1658年頃」
余談ですが、シュルレアリスムで有名なサルバドール・ダリ(1904年-1989年)は、
フェルメール大好きで、彼をモチーフにした作品まで描いてます。
「The Ghost of Vermeer of Delft Which Can Be Used as a Table
(テーブルとして使われるフェルメールの亡霊)/1934年」
「The Paranoiac-Critical Study of Vermeer's Lacemaker
(フェルメールの『レースを編む女』に関する偏執狂的=批判的習作)/1955年」
相変わらずぶっとんでます。
それからフェルメールの名前ですが、
スペイン人、イタリア人と話してて、
「画家のベルメール?………フェルメールか!!」ってなりました。
同じ理由で、以前「モザルト」がモーツァルトって気づくのに、
時間かかりました。笑
展示内容
(Photo: National Gallery of Ireland)
今回の展示では、フェルメールを中心に、
1650年〜1675年の同じくオランダ人画家の作品60点が、世界中から集められてます。
そのうちフェルメール作品は、10点。
「Woman with a Pearl Necklace(真珠の首飾りの女)/1662年-1664年」
「Woman Writing a Letter, with her Maid(手紙を書く婦人と召使)/1670年-1671年」
「Lady Writing(手紙を書く女)/1665年」
「The Love Letter(恋文)/1669年-1670年」
「Young Woman Seated at a Virginal(ヴァージナルの前に座る若い女)/1670年-1672年」
「Woman with a Lute(リュートを調弦する女)/1662年-1663年」
「The Lacemaker(レースを編む女)/1669年-1670年頃」
「The Astronomer(天文学者)/1668年」
「The Geographer(地理学者)/1668年-1669年」
「Woman with a Balance(天秤を持つ女)/1662年-1663年」
入り口で音声ガイド、簡易カタログをもらえます。
本気のカタログは、ショップで€29.95で売ってます。
技法の特徴とか、画家達がお互いにどんな刺激を受けたとか、
そういう解説が聞けるんですけど、
私のポンコツリスニングでは全然わかりませんでした。笑
せめてちょっとでも写真載ってたら、読む気になるんやけどなぁ…
なんとなくでも、それぞれの関わりや、
代表作を知りたいなーって場合は、下記特設Webサイトがおすすめです。
今回展示してる画家の情報が、掲載されてます。
チケット購入
チケット売り場か、ネットで買えます。
オンラインチケット購入はこちら。
Ticketsolve - National Gallery
時間指定あるけど、別にツアーガイドがあるわけじゃなくて、
単純に混雑回避のためと思われます。
私は、10時40分の予約に5分遅刻したけど、入り口で10分ほど待ち時間がありました。
ネットで学割€5チケット購入、
チケット購入時も、入場時も、学生証の提示は求められませんでした。
たまたまなのか、信用ありきなのか…
開催美術館
(Photo: Trinity Lodge)
National Gallery of Ireland(アイルランド国立美術館)
1864年開館、14世紀〜20世紀のヨーロッパ絵画や彫刻約1万点を所蔵。
常設の展示は無料で見られます!
(Photo: Wikipedia)
私は、ここトリニティカレッジ側の入り口しか知らなくて、
入ってすぐのフェルメール展しか見ませんでした。
なので、こんなすごい建物やったことに今びっくり。
友達は豪華な方から行って、めっちゃ迷ったらしいんで、
この簡素な入り口から行くことをおすすめします。笑
National Gallery of Ireland
Merrion Square West Dublin 2, Ireland
フェルメール展は、9月17日まで開催中!
公式サイトはこちらです。
おまけ / National Gallery of Ireland 公式動画
ほんまとんでもなく豪華やな…今度改めて行ってみようと思います。